IT業者の見積もりが高いか安いか分からないとき、社長が見る3つの点

「この見積もり、高いんですか?」——社長からいちばん多く受ける質問です。正直に言うと、金額だけを見て高い・安いは判断できません。私が生命保険会社のIT企画部門で12年、IT業者の見積もりを受け取る側にいて、毎回見ていたのは金額ではなく次の3点でした。

1. 「何をしないか」が書いてあるか

良い見積もりには、必ず「含まれないもの」が書いてあります。データ移行は別、既存システムとの連携は別、操作説明は2回まで、など。これが書いていない見積もりは、安く見えても後から追加費用が出ます。逆に、書いてある業者は最初の金額が高く見えても、最終的な支払いは読めます。

見積もりをもらったら、まず「これに含まれていないものは何ですか?」と聞いてください。この一言で、業者の誠実さがだいたい分かります。

2. 月額費用が「何年分」で見て安いか

初期費用30万円・月額3万円と、初期費用100万円・月額5千円。どちらが安いでしょうか。3年で計算すると前者は138万円、後者は118万円です。5年なら210万円と130万円。中小企業のシステムは平均7〜8年使いますから、必ず「5年で総額いくらか」を計算してから比べてください。

業者は初期費用を安く見せるのが得意です。月額に隠れた金額を、社長が自分の手で足し算する。それだけで判断が変わります。

3. 「やめるとき」にデータが返ってくるか

意外と見落とされるのがここです。クラウドのサービスや業者独自のシステムは、解約したときにデータがCSVやExcelで出せるかどうかで、次の業者に乗り換えられるかが決まります。出せない場合、その業者と一生付き合うか、データを捨てるかの二択になります。

契約前に「解約時にデータは全部もらえますか?形式は?」と聞いてください。答えが曖昧なら、その見積もりは金額に関係なく高いと考えていいです。

金額を見る前に、この3つを聞く

  • 含まれていないものは何か
  • 5年の総額はいくらか
  • 解約時にデータは返るか

この3つを聞くだけで、社長は「言われるがまま」の側から「選ぶ側」に変わります。業者もそれを感じ取り、対応が変わります。

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