「補助金、うちも使えますか?」——この質問には、いつも質問で返しています。「何に使いたいですか?」。ここで答えが止まる会社は、補助金をもらっても、たいてい使い切れません。
補助金は「お金がもらえる制度」ではなく「先に払う制度」
ほとんどの補助金は後払いです。100万円のシステムに補助率2分の1なら、まず100万円を自社で払い、半年〜1年後に50万円が戻ってきます。しかも、申請書を書く手間、採択後の報告書、領収書の管理があります。「タダでもらえるお金」と思って始めると、途中で社長の時間が消えます。
先に決めるのは「使い道」と「やめる条件」
私が最初にお聞きするのは次の2つだけです。
- 補助金がなくても、その投資をしますか?
- その投資で、誰の作業が何時間減りますか?
1つ目が「しない」なら、補助金があってもやめたほうがいいです。補助金は自己負担をゼロにはしません。2つ目が答えられないなら、投資の中身がまだ固まっていません。逆に、この2つに答えられる会社は、補助金がなくても投資し、補助金があれば少し早く回収できる。それが健全な使い方です。
10人の会社でよく使われる補助金(2026年時点)
- IT導入補助金:会計・受発注・在庫・勤怠などのソフト導入。数十万〜数百万円規模
- 中小企業省力化投資補助金:人手不足を減らす設備・システム。カタログ型と一般型がある
- 小規模事業者持続化補助金:販路開拓。チラシ・Web・展示会など。従業員5名以下(業種により20名以下)が対象
制度は毎年変わります。「どれが使えるか」は、使い道が決まってから調べれば十分です。
認定支援機関が入ると変わること
補助金のいくつかは、国が認定した「経営革新等支援機関」が関わることが条件になっていたり、加点になったりします。当事務所はこの認定を受けているため、申請書の作成だけでなく、「そもそもこの投資でいいのか」の整理から一緒に進められます。
